アパルーサの決闘(Appaloosa)

『ポロック』のエド・ハリス監督の元、ヴィゴ・モーテンセン、レニー・ゼルウィガー、ジェレミー・アイアンズが繰り広げる本格派西部劇。日本では公開されなかったが、DVDになっている。

『アパルーサの決闘』は、西部の無法者が殺し屋である古典的な西部劇を踏襲している。イーストウッドのそれのような「黄昏の」西部劇ではなくて、暴力的なスタイルの西部劇。笑いながらも真面目な顔で通す登場人物たちが醸し出す純粋な西部劇の雰囲気が、じつに効果的で魅力的だ。突発的な暴力がリアルだ。


脚本は、善と悪の対決といった紋切り型を超えていて、愛についての大胆な問題提起がある。ここでの男と女は、互いに独立していながらも、強い関係性の内にある。まるで動物のドキュメンタリー映画のよう。彼らの演技はとてもエレガントで見事。

結果、古い西部劇の良さをうまく活かした傑作になった。この年の最良の作品の一つだ。

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